ファービーのCMソングとして作られたティニーポッパー系の曲。アイドルソングなんだからティニーポッパーなのは当たり前なんだけど。
立ち位置が前作の「みてみてこっちっち」と似ているのでたまに脳内で混同するのだけど曲としては全然違う。所謂テクノポップ的な音だが、ビートにも音色にも尖った部分が殆ど無いのが特徴。同じEP収録の他の2曲がロック的に「強い」曲だっただけにコントラストが際立っている。
歌詞の一部が「ファービー語」で書かれており、この語感も全体にやわらかい上に(少なくとも直接耳に入るレベルでは)意味が無いのでサウンドとの融合がスムーズ。音の方も前述の通り耳にキツくない音主体で構成されているから、聴き心地がよい。3曲目(ラスト)という位置も含め、チルアウト感覚で聴けるポップス、という感じか。
特筆したいのがラップ部分。多分過去にリリースされたどの曲よりラップが効果的に使われてるんじゃないだろうか。ここだけ急に音もゲーム音楽(80年代風?)っぽくなり、可愛らしくけたたましい高速ラップが入ってくるのだけど、過去の「とりあえずJ-Popっぽく使ってみました」とか「早見が歌えないから仕方なく」とは違ってちゃんと楽曲として意味ある形でアレンジされている。
・・・これをラップと呼ぶかどうかは別として。
2013/06/16
2013/06/15
黒い週末
NARASAKIが作曲、リードギターに人間椅子の和島慎治を迎えて録音されたももクロ初の「ハードロック(風)」ナンバー。イントロの咳払いは高城れにがコークを吸引した時のものといわれている。
タイトルや和島の参加から想像されるように全編にブラック・サバス(オジー・オズボーン)へのオマージュがばらまかれている。サバスのファンなら曲が始まった瞬間に吹き出すのは間違いない。高城の咳がパンするところまでSweet Leafでのそれのコピーである。リリース前から色々想像していた俺はこの瞬間に「やっぱり」と思った。他にもオジーのソロからClazy Trainの笑い声とその後のセリフをあーりんが真似したり、歌詞に「カブラ・サダブラ」(勿論サバスのSabbra Cadabraをひっくり返したもの)というフレーズが出てきたり。中間部シャッフル部分のギターリフはEvil Womanが元ネタ(注)か?
あんまり楽しいのでうっかり元ネタ解説してしまったが、この曲の魅力はそういう「些細な」部分ではない。中間部のブギーパートなど、基本的に70〜80年代のHR/HMマナーを取り入れつつもあくまで「ポップス」としての本分から逸脱しない絶妙なバランス感覚。こういうテーマだからといっていたずらにダーク&ヘヴィーな世界観をアイドルに背負わせるコトの無い歌詞とメロディ。こういった「守るべきもの」をしっかり踏まえたうえでのこのサウンド。決してこの曲(そして「サラバ」も)は「ロックではない」というところは非常に重要。
曲そのものもサバス的要素はあくまで味付け。メインのヴァースはギターリフ(リフはNARASAKIの演奏)こそヘヴィーだがファンキーで、メンバーのラップ(稚拙だが)がフィーチャーされる。メロディのバックにあーりんの短いラップが載るところが特に良くて、今回は例の「All Aboard〜」の部分含め、あーりんが美味しい使い方されてる印象。
そこまでの「黒い」雰囲気がエンディングで一気に「光」に転じるアレンジはファンの間でも評判が高い。ここは高城→夏菜子って「新旧リーダー」が歌い継ぐのがミソって気もするね。高城の歌は相変わらず不安定で線も細いけどそれをあえて(多分)最低限の修正で聴かせてるのもグッとくる。そして和島慎治の一聴して彼と解る「青森のトニー・アイオミ」なソロも、「光る週末」を踏まえた明るいフレージングになっているのも流石。
メロディはNARASAKIの手癖か、天手力男と類似するものが出てきたりするし、ドラムパートの打ち込みに相変わらず残念な部分があったり、ラップ部分の譜割の格好悪さとか惜しい部分も散見される。ヴォーカルも今までになくラフだ(これは狙いの可能性も高いが)。だがそういう部分を超えて伝わる魅力がある。個人的には、今まででトップクラスに好きな曲。
(注)ネットではBlack Night説も見かけたが、ここでパープルは明らかに唐突だし良く聴けばEvil Womanにそっくりなのが解るはず。Black Night説は積極的に否定したい。
タイトルや和島の参加から想像されるように全編にブラック・サバス(オジー・オズボーン)へのオマージュがばらまかれている。サバスのファンなら曲が始まった瞬間に吹き出すのは間違いない。高城の咳がパンするところまでSweet Leafでのそれのコピーである。リリース前から色々想像していた俺はこの瞬間に「やっぱり」と思った。他にもオジーのソロからClazy Trainの笑い声とその後のセリフをあーりんが真似したり、歌詞に「カブラ・サダブラ」(勿論サバスのSabbra Cadabraをひっくり返したもの)というフレーズが出てきたり。中間部シャッフル部分のギターリフはEvil Womanが元ネタ(注)か?
あんまり楽しいのでうっかり元ネタ解説してしまったが、この曲の魅力はそういう「些細な」部分ではない。中間部のブギーパートなど、基本的に70〜80年代のHR/HMマナーを取り入れつつもあくまで「ポップス」としての本分から逸脱しない絶妙なバランス感覚。こういうテーマだからといっていたずらにダーク&ヘヴィーな世界観をアイドルに背負わせるコトの無い歌詞とメロディ。こういった「守るべきもの」をしっかり踏まえたうえでのこのサウンド。決してこの曲(そして「サラバ」も)は「ロックではない」というところは非常に重要。
曲そのものもサバス的要素はあくまで味付け。メインのヴァースはギターリフ(リフはNARASAKIの演奏)こそヘヴィーだがファンキーで、メンバーのラップ(稚拙だが)がフィーチャーされる。メロディのバックにあーりんの短いラップが載るところが特に良くて、今回は例の「All Aboard〜」の部分含め、あーりんが美味しい使い方されてる印象。
そこまでの「黒い」雰囲気がエンディングで一気に「光」に転じるアレンジはファンの間でも評判が高い。ここは高城→夏菜子って「新旧リーダー」が歌い継ぐのがミソって気もするね。高城の歌は相変わらず不安定で線も細いけどそれをあえて(多分)最低限の修正で聴かせてるのもグッとくる。そして和島慎治の一聴して彼と解る「青森のトニー・アイオミ」なソロも、「光る週末」を踏まえた明るいフレージングになっているのも流石。
メロディはNARASAKIの手癖か、天手力男と類似するものが出てきたりするし、ドラムパートの打ち込みに相変わらず残念な部分があったり、ラップ部分の譜割の格好悪さとか惜しい部分も散見される。ヴォーカルも今までになくラフだ(これは狙いの可能性も高いが)。だがそういう部分を超えて伝わる魅力がある。個人的には、今まででトップクラスに好きな曲。
(注)ネットではBlack Night説も見かけたが、ここでパープルは明らかに唐突だし良く聴けばEvil Womanにそっくりなのが解るはず。Black Night説は積極的に否定したい。
2013/06/14
サラバ、愛しき悲しみたちよ
布袋寅泰が書き下ろした9thシングルのリードトラック。ギターも布袋自身が弾いている。テレビドラマ「悪夢ちゃん」とのタイアップ。シングル曲としては数少ない「自己紹介要素」(個人としても、グループとしても)が見られない曲でもある。
90年代風のデジタルロックサウンドのキャッチーな楽曲だけど、メロディラインには手癖で書き飛ばしたと思える部分が散見される(特にサビは布袋が歌ってもそのままはまりそう)が、ももクロという範囲で見ると過去の曲より更にロック的でもあり、多少新鮮な雰囲気はあると思う。エレクトロニックなリフや、「Ah Huh, Dig it, Dig it」の部分など、一回聴くと覚えてしまうフレーズが散りばめられていて、ドラマの主題歌になったこと、ちょうど露出が大きく増えていた時期ということも相まってヒットに結びついた。
今までのシングル曲の中では比較的シリアスな曲調だが、「行かないで…」のパートのように可愛らしい部分もあって、ポップスとしてのバランスは良いんだと思う。また、流石布袋だけあってシングル曲では「労働讃歌」に次いで踊れる楽曲になっている。とくにヴァースの部分は90's前半を通過した世代にはたまらないビート感だと思う。
例によってリリース直後は賛否両論あり、個人的には「否」に近かった(単に布袋が嫌いなだけってのもあるけど)のだけど、テレビ出演やライヴでのパフォーマンスを見るうちに印象は変化した。どうもこうしてみるとライヴ映えする曲に思えるが、レコーディングではヴォーカルの加工が過剰だったのではないかという意見もあって、この辺は納得。
直後の紅白歌合戦出演もあり、13年初頭時点での代表曲といえる存在だったが、このタイミングで「自己紹介の無い曲」というのは重要ではないかと思える。アイドル業界マナーを乗り越えて全国的存在へ。「サラバ昨日を脱ぎ捨てて」というフレーズは象徴的だ。
90年代風のデジタルロックサウンドのキャッチーな楽曲だけど、メロディラインには手癖で書き飛ばしたと思える部分が散見される(特にサビは布袋が歌ってもそのままはまりそう)が、ももクロという範囲で見ると過去の曲より更にロック的でもあり、多少新鮮な雰囲気はあると思う。エレクトロニックなリフや、「Ah Huh, Dig it, Dig it」の部分など、一回聴くと覚えてしまうフレーズが散りばめられていて、ドラマの主題歌になったこと、ちょうど露出が大きく増えていた時期ということも相まってヒットに結びついた。
今までのシングル曲の中では比較的シリアスな曲調だが、「行かないで…」のパートのように可愛らしい部分もあって、ポップスとしてのバランスは良いんだと思う。また、流石布袋だけあってシングル曲では「労働讃歌」に次いで踊れる楽曲になっている。とくにヴァースの部分は90's前半を通過した世代にはたまらないビート感だと思う。
例によってリリース直後は賛否両論あり、個人的には「否」に近かった(単に布袋が嫌いなだけってのもあるけど)のだけど、テレビ出演やライヴでのパフォーマンスを見るうちに印象は変化した。どうもこうしてみるとライヴ映えする曲に思えるが、レコーディングではヴォーカルの加工が過剰だったのではないかという意見もあって、この辺は納得。
直後の紅白歌合戦出演もあり、13年初頭時点での代表曲といえる存在だったが、このタイミングで「自己紹介の無い曲」というのは重要ではないかと思える。アイドル業界マナーを乗り越えて全国的存在へ。「サラバ昨日を脱ぎ捨てて」というフレーズは象徴的だ。
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