
現在までメインライターの一人として、ファンの間では高い信頼を得る前山田健一が最初に手掛けた曲で、そういう意味でもフーで言えば(しつこいな)ピートのオリジナル曲が最初に採用されたI Can't Explainと比較するのもあながち的外れじゃないはずだ。
今までの2曲と比べても圧倒的にキャッチーなイントロ。イントロと言いながらも既にヴォーカルというか、メンバー紹介パートが挿入されており「自己紹介」は完璧。そしてヴァースに入ると、今までの合唱スタイルではなく、早速コレ以降ももクロのトレードマークにもなっていく細かいソロ回しの積み重ねスタイルが登場。ここでの「使い方」が胆で、とにかく、全体に声、キャラとその使い方が上手いのだ。
この曲の場合ももかからスタートするのが後のシングル曲(かなこスタートが多い)との違いで、模索期故か、それとも新加入のももかをあえて立てたのか。理由はともあれ、ドスの利いた彼女の声で始めるのはサビに向けてのカーブを描くためと考えると大正解。また「変身!」のフレーズをピンポイントで高城に担当させる部分は後の「飛び道具としての高城」パターンのプロトタイプとも言えるだろう。
以降の曲と比べてもあかりの「クールビューティ」キャラの使い方もツボに嵌っていて、「狙った獲物は逃さない~」「狙い撃ち」のパートは彼女の在籍時で最もその声質を生かした使い方だと思う(俺が早見あかりのラップを評価していないのはメンバーレビューで書いた通り)。
中間のスローパートはかなこ、詩織、あーりんという「アイドル的」な3人を使い、直後に「例のエビぞり」で度肝を抜く(映像で見ないとわからないが)というコントラストの付け方も秀逸。
サビでは(やっと)合唱スタイル(全員ユニゾン)が登場するのだが、これも爆発力を優先したアレンジだろう。残念なのは掛け合いになる部分、ライヴで3人ずつパート分けして歌わせるわけにいかなかったのか。勿論音だけ聴いてる分には全く問題ないのだけど。
玉井の「2番」が可愛いとか、そういうのは置いといて。
ここまで6人と6曲、酷評スタイルを貫いたのにここまで絶賛すると気持ち悪いけど、頑張っても酷評する部分が出てこないのだ。「デビュー曲の完璧さ」という意味ではやはりフーに並んだか。いや、それは言い過ぎだ。
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