2012/10/05

ミライボウル / ピンキージョーンズ / 行くぜっ!怪盗少女

無印時代のシングルからリードトラック3曲は全て新ヴァージョン(Zヴァージョン)としてリミックスが行われた。この3曲に関してはまとめて扱う。曲そのものの詳細はシングルの項を参照。

 ミライボウルで一番目立つのはあかりが一人で歌っていた「ばーか」のパートがメンバー全員によるものに変わったところ。ここは彼女の声がハマっていたので少し勿体ないが、じゃあ誰が代役すべきか、と言うと難しいところ。無難な選択か。
 「青春のアザ紫に」の部分については既にシングルの項で触れたが、ここの1行をれにが全部歌う方がすっきりするという事実はどうしても深読みしたくなる。
 ラップのパートはキャラ的に真逆のあーりんが担当。あえてクールな歌い方を真似せず、あーりんらしい可愛らしさを押し出したラップにしたのが正解。むしろ彼女のラップの方がもっと上手いことが解ってしまった、と言う意味ではあかりが可哀想なのだけど。

 ピンキージョーンズはリメイクによる変化が比較的少なく感じる。「サフラン・タイム〜」の部分は高城が担当。あかりの方が安定していたかな。むしろその後の「叫べほら踊れ〜」ですぐに再登場するのでコントラストが薄れた方が残念。
 大サビの「アカリ照らせ〜」のパートが一番の問題だったと思われるが、ここは理由は不明だがあーりんのソロになっている。結果、この部分は最後の「あやかって」による大団円を含め彼女の印象が非常に強くなる。
 エンディングは5人が順番に歌った後に最後の「全開」を全員で歌うことになり、むしろ力強さが増した。この部分はZヴァージョンが圧倒的によい。

 怪盗少女が一番変化が大きい。オープニング(エンディング)からあかりの名前が削除され、ヴォーカルの符割りも変化したためシンコペーションが弱まった印象がある。また、あかりの低音パートが無くなって重厚感が無くなった(その分キャピキャピした)。
 最初のヴァースの「狙った獲物は〜」のパートはあかりの「華麗な怪盗」風からかなこによる「調子に乗って大ポカやらかしそうな」歌唱に差し替え。印象は大きく違う。これは好みの差だろうな。
 2コーラス目も出欠確認が1〜5に変更。Oo Yeahのタイミングが変わった。これは意外にタメが利いたことによって、自己紹介の「Z」と韻を踏む形になって効果的だったように感じる。大サビの「いつも全力で」はあーりんに交代。
 最後のサビにはももかによる「ソウルフル風」スキャット(本人はフェイクと呼ぶが)が大きくミックスされて印象が変わった(良く聴くとオリジナルでも聞こえる)。まあ、彼女の歌なので上手いとは言い難いし、効果としても弱いのだけど、「ももかのスタイル」をあえて強調したかったのだろう。
 
 また、全曲共にポップスとして解りやすい、メリハリの利いたミックスが施され、アルバムとしての統一感がはかられている。パンキッシュな印象が薄れたのは残念だが、一般層へは聴きやすいだろうし、アルバムの流れの中では丁度いいのかも知れない。

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